安藤 秀(アンドウ シュウ)
現 職
プロゴルファーティーチングプロ
経 歴
昭和35年10月10日生 |
昭和59年 立教大学卒業、大学時代は野球部に在籍。卒業後、一般企業に入社するが脱サラし、 栃木県那須郡のユーアイゴルフクラブに研修生として入社。 |
平成4年 PGA(日本プロゴルフ協会)に入会。 |
平成12年 A級ティーチングプロとなる。独自のスイング指導理論を確立。 |
平成14年4月 筑波大学大学院体育研究科に入学。 |
平成19年3月 学位論文『ゴルフスイングの変容に関する技術発達史的研究 ―新しいスイング練習法の構築に向けて― 』で筑波大学の博士号(体育科学)取得。 |
日本で初めて体育会系の博士号を持つティーチングプロとなる。独自のスイング理論である「コンバインドプレーン理論」と独自のスイング指導法である「10段階に分かれた段階的指導法」を確立し、同時間内に様々なレベルの人が各自の課題についてのレッスンを受けられるようにした。 |
現在は「コンバインドプレーン理論」の提唱者としては東京、川崎を中心にスイング指導法セミナーを開催しながら、その普及に努める。 |
主な書籍
■『筑波大学博士のコンバインドプレーンゴルフ~やさしいスイング理論』 (学研プラス 2016/6) ※Kindle版はこちら。 |
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■『会心のショットが百発百中になる完全なゴルフスイング』 (現代書林 2015/6) ※Kindle版はこちら。 |
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■『野球に革命を起こすバッティング理論』 (現代書林 2013/6) ※kindle版はこちら。 |
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■『筑波大学博士の超飛ばし理論』 (主婦の友社 2013/2) 飛距離アップに必要な筋肉とその使い方、さらにはそれらの筋肉をファンクショナルトレーニング及びコアトレーニングで鍛える方法を解説。 |
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■『マンガで分かる筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論 実践編③』 (パーゴルフ 2012/12) 上級者になるために必要な動きとその動きを力の均衡を作ることで安定させる方法を解説。 |
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■『マンガで分かる筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論 実践編②』 (パーゴルフ 2012/8) セットアップの仕方及び斜面、バンカーなどの対応について解説。 |
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■『筑波大学博士が考えた超パッティング理論』 (パーゴルフ 2012/3) パッティングに必要な感覚とその感覚を支える技術について解説。 |
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■『マンガで分かる筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論 基本編』 (パーゴルフ;新改訂版 2012/1) コンバインドプレーンイメージを通して習得できるスイング感覚をマンガで解説。 スイング感覚を重視したい中級者向け。 |
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■『筑波大学で誕生したまったく新しいゴルフ理論<アプローチ編>』 (現代書林 2011/11) コンバインドプレーン理論を通して習得するアプローチスイングについて解説。 アプローチ全体を体系的に習得したいプレイヤー向け。 |
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■『マンガで分かる筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論 実践編』 (パーゴルフ 2011/10) 実際にコースに出ると直面するさまざまな問題点に対処する方法を解説。 スコアアップを狙う中級者向け。 |
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■『DVDでわかる!筑波大学で生まれたいちばんやさしいゴルフ理論』 コンバインドプレーン理論をマスターする!(カンゼン 2011/7) コンバインドプレーン理論に基づいたフォーム作りをDVDと写真で解説。 スイングフォーム作りを目標にしている初中級者向け。 |
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■『DVDでマスター!筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論』 コンバインドプレーンの世界 (パーゴルフ 2011/4) コンバインドプレーンイメージを通して習得できるスイング感覚をDVDと写真で解説。スイング感覚を重視したい中級者向け。 |
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■『図解 筑波大学博士が考えたゴルフ超理論』 (池田書店 2011/2) ゴルフスイングで最も習得が難しいダウンスイングをコンバインドプレーンイメージによって解説。コンバインドプレーン理論でドライバーショットを習得する際の注意点も収録。 |
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■『筑波大学で誕生したまったく新ゴルフ理論<完全マスター編>』 (現代書林 2010/10) ※Kindle版はこちら。 コンバインドプレーン理論に基づいたフォーム作りをイラストで解説。 スイングフォーム作りを目標にしている初中級者向け。 |
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■『筑波大学で誕生した まったく新しいゴルフ理論』 コンバインドプレーン理論のすべて (現代書林) ※Kindle版はこちら。 コンバインドプレーン理論の根幹を解説。新しいスイングプレーンイメージに基づいてゴルフスイングを分析することで、ゴルフスイングに対する様々な疑問が解決される。 |
学術論文及び研究資料
1.安藤秀 朝岡正雄 |
ゴルフの基本スイングに関する構造体系論的考察、スポーツ運動学研究16,2003. |
2.安藤秀 朝岡正雄 |
新しいゴルフスイングの構造に関する運動学的考察 ーコンバインドプレーン理論の構築に向けてー、ゴルフの科学18,2005. |
3.安藤秀 朝岡正雄 |
ゴルフスイングのターン動作に関する技術発達史的考察、スポーツ運動学研究18,2005. |
4.安藤秀 | ゴルフのグリップに関する技術発達史的考察、スポーツ運動学研究20,2007. |
5.Syu Andoh | Learning of the golf swing with a new image, ICCE abstracts & proceedings,2008. |
6.安藤秀 | リストターンなし型スイングの運動構造に関する考察、ゴルフの科学21,2008. |
国内学会発表
1.安藤秀 | ゴルフの基本スイングに関する運動学的考察 第16回日本スポーツ運動学会大会一般発表 @東京 2002/3 |
2.安藤秀 | ゴルフのスイング指導における新しいイメージの導入について 第20回日本スポーツ運動学会大会一般発表 @長野 2007/3 |
国際学会発表
1.安藤秀 | Proposition for new instructional methods for golf swing、AIESEP 2008 World congress @札幌 2008/1 |
2.Syu Andoh | Learning of the golf swing with a new image. ICCE Asian Regional Coach Conference @Korea 2008/11 |
3.Syu Andoh | The combined plane theory, International Council for Coach Education (ICCE)Global Coach Conference @Vancouver 2009/11 |
4.Syu Andoh | The classification of the students learning pattern through golf instruction AIESEP 2010 World congress @A Coruna 2010/10 |
5.Syu Andoh | A good relationship between coach and learner toward constructing training system of a combined-plane transmitter, ICCE Global Coach Conference @Paris 2011/8 |
6.Syu Andoh | Development of the new swing image and exercise method -The Combined Plane Theory-, World Scientific Congress of GolfⅥ @Phoenix 2012/3 |
解説その他
1.安藤秀 | 第5期ゴルフレッスンの基礎知識、ワッグル№132、pp.70-75、2001. |
2.安藤秀 | 第5期ゴルフレッスンの基礎知識、ワッグル№132、pp.76-81、2001. |
3.安藤秀 | 第5期ゴルフレッスンの基礎知識、ワッグル№134、pp.76-81、2001. |
4.安藤秀 | いまどきクラブを活かせる三次元ゴルフ術、Trazan556、pp.90-97、2010. |
5.安藤秀 | 筑波大学で誕生した全く新しいスイング理論 コンバインドプレーン理論 ゴルフメカニック Vol.46~53 |
漫画連載
1.ドクター安藤の超スイング理論、週刊パーゴルフ、2008.4~2009.2 | |
2.筑波大学博士の新感覚ゴルフ理論-実践編、週刊パーゴルフ、2011.3~2012.7 |
基本指導理論
【安藤理論①】≪コンバインドプレーン理論≫に基づくゴルフスイング構築法 |
〇ゴルフのレッスンの始まり |
ゴルフは一説によると、15世紀のスコットランドで羊飼い達が木の棒で石ころを打って遊んでいたのが始まりとされています。ゴルフの発祥にはこの他にもさまざまな説がありますが、いずれにしても最初の頃のゴルフスイングはプレーヤーが好きなように木の棒を振り回すというものだったようです。しかし、その遊びは19世紀の中頃に打数の少なさを競う競技として発達し、多くのプロゴルファーが大舞台でしのぎを削るようになりました。そして、そのプロゴルファー達のプレーは多くの人々を魅了し、彼らのように上手にゴルフをプレーしたいと願う人が増えていきました。これに伴って多くのプロゴルファーがレッスン活動に従事し、指導論の研究及び指導書の出版が行われるようになりました。 |
〇一面のスイングプレーンイメージの開発 |
このような中で写真技術の発達が、スイング中のクラブシャフトの位置を細かく映し出すことを可能にしたため、1930年代には学習者にクラブシャフトを一枚の平面に沿って動かすイメージを持たせて指導するという方法が開発されました。そして、この方法により生まれたのが、伝説的なベン・ホーガンのガラス板のイメージです。このイメージに基づくスイング指導では、クラブシャフトが正確に一枚の平面上を動くかどうかではなく、学習者自身にスイング中に「どのようにクラブを振るのか」という感覚が伝えられるため、連続写真やビデオ映像に写し出された瞬間的なフォームを矯正する指導法に比べ、スピード感をそこなわせることなくゴルフスイングという運動を指導することができたのです。 |
【安藤理論②】≪コンバインドプレーン理論≫に基づくゴルフスイング構築法 |
〇アップライトなスイングの登場 |
しかし、ゴルフスイングは、ボールやクラブの開発とともに変化しました。1960年代に登場したジャック・ニクラスは、トップオブスイングの右肘の高さを指摘され、偉大なプレーヤーになるには「右肘を低い位置に収まるように改良する必要がある」と酷評をあびせられました。しかし近年では、トップオブスイングで右肘を体から離さないプロゴルフファーはほとんどいなくなりました。実はニクラスが行ったアップライトな軌道のスイングは、ニクラス以前にバイロン・ネルソンがリストターンを行わないことでフックボールを防ぐように開発したスイングだったのです。そしてニクラス以降現在まで、このアップライトなスイングは ゴルフ界で主流を占めているのです。その理由は、クラブシャフトの開発によりリストターンを使ったスイングが以前にもましてフックボールを生み出す危険性が高くなってしまったことにあります。 |
〇コンバインドプレーンイメージの開発 |
しかし、このリストターンを使わないアップライトスイングを指導するためには従来の一面のスイングイメージやその応用ではやりにくくなり、新しいスイングイメージが必要になったのです。このような状況で日本プロゴルフ協会のA級ティーチングプロ安藤 秀と筑波大学スポーツ運動研究室の朝岡正雄教授によって開発されたのが、「コンバインドプレーン(Combined-Plane)」のイメージです。 |
〇コンバインドプレーンイメージに基づくスイング構築 |
このスイングイメージに基づくスイングの構築では、体の回転で作るインパクトエリアのスイングプレーン(インパクトプレーン)に、腕の動きで作る垂直のプレーン(縦プレーン)を組み合わせて、テークバック及びダウンスイングのスイングプレーン、インパクトエリアのスイングプレーン、フォロースルーのスイングプレーンという3つのスイングプレーンをつくります。このコンバインドプレーンのイメージによって、一面プレーンのスイングに比べイメージさせにくかったアップライトスイングのトップオブスイングやフォロースルーの位置をわかりやすく伝えることができるようになりました。 |
【安藤理論③】≪コンバインドプレーン理論≫に基づくゴルフスイング構築法 |
〇コンバインドプレーンイメージの利点 |
①フックボールの防止 |
このスイングプレーン構築方法では、「縦プレーン」を作る腕の動きにはクラブフェースを返す動きはさせません。腕はクラブシャフトを高い位置から垂直に振り下ろすだけで、これによってクラブヘッドの重みが最大限に利用さてます。そして、「インパクトプレーン」を作る体の回転は、縦プレーンから高速で落下してくるクラブフェースをボールの位置まで移動させながら、クラブフェースをターンさせます。この体の回転によるクラブフェースのターン(ボディターン)は、前腕部のリストターンと異なり急激なクラブフェースの返しは行わないため、アップライトスイングは強烈なインパクトでボールを叩いてもフックボールが発生しないのです。 |
②ドライバーショットとそれ以外のショットの打ち分け |
ゴルフを始めた頃は誰でもティーアップされたボールもしくは地面にあるボールのどちらかを打つのが苦手だったはずです。また、ある程度コースでプレーできるようになっても、日によってティーショットが調子の良い日はセカンドショット以降の調子が悪いということやその逆の現象がしばしば起こるものです。実はこの好不調の波は、そでぞれのプレーンを作る動きの速度によって決まるヘッドスピードの関係によって発生するのです。トップスイングから縦プレーン上に振り下ろされるクラブヘッドのスピードに対して、インパクトプレーン上を移動するクラブヘッドのスピードが遅いとクラブヘッドはボールより手前に落下してしまいダブリショットを発生させ、逆に、縦プレーン上を落下してくるクラブヘッドのスピードに対して、インパクトプレーン上を移動するクラブヘッドのスピードが速いとクラブヘッドは地面に接触できずにボールの位置を通過してしまうためトップボールを発生させてしまいます。つまり、地面にあるボールをナイスショットするということは、トップオブスイングから縦プレーン上を落下してくるクラブヘッドのスピードとインパクトプレーン上でクラブヘッドがボール方向に移動するスピードが調整され、クラブヘッドがちょうど地面に接触するような速度関係でスイングすることが必要になるのです。これに対して、ドライバーによるショットではボールは高くティーアップされています。このため、このボールをナイスショットするためには、地面にあるボールを打つ場合にトップボールを発生させてしまうような速度関係でスイングしなければならないことになります。そして、縦プレーン上を落下するクラブヘッドのスピードは腕と手首の使い方により決まり、インパクトプレーン上でクラブヘッドがボールの位置まで移動するスピードは体の回転速度によって決まります。このように考えるとコースでプレーするときには、ドライバーによるティーショットと地面から直接ボールを打つセカンドショット以降では、スイングフォームは同じでも体の回転の速度を調節することが求められ、これができないとドライバーショットとそれ以外のショットのどちらかが調子が悪いというラウンドになってしまいます。 |
③飛距離アップ |
ゴルファーならだれでも他を圧倒するロングドライブにあこがれるものです。飛距離を伸ばすにはインパクト時のヘッドスピードを上げればよいというのは周知の事実です。しかし、ヘッドスピードの差とはどのような動きの違いによって発生し、どうすればヘッドスピードは上がるのかという問いに対しての明確な答えはなかなか得られないようです。そのため、多くのプレーヤーは筋力トレーニングを行うにしてもどのような筋肉を鍛えることが飛距離アップにつながるのかが解らずに全体的な筋力アップをはかっています。しかし、ナイスショットを生み出すことが、コンバインドプレーンを構築する際の縦プレーンを落下するクラブヘッドのスピードとインパクトプレーン上を移動するクラブヘッドのスピードの関係を調整することと考えれば、飛距離を伸ばすためには双方のスピードを上げればよいことになります。そのような観点から飛距離アップをとらえれば、縦プレーン上を落下するクラブヘッドのスピードを上げるには縦方向に速くクラブシャフトを振り下ろすことができるグリップの形、肘の向き、トップ オブスイングの位置、腕の使い方などが追い求められ、インパクトプレーン上を移動するクラブヘッドのスピードを上げるには、下半身の使い方、体幹部の捻り方、そのための準備であるアドレスの姿勢が導き出されます。つまり、このような動きの速度を上げるという観点から、スイングの仕方を調整し、その動きに必要な筋力のトレーニングを行えば飛距離は伸びるでしょう。 |
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